理想に合うテナント物件を探していてもなかなか見つからず、課題を感じていませんか?
そこで本記事では、優良なテナント物件の探し方について解説します。本記事を参考に、理想のテナント物件探しにお役立てください。
テナント物件と店舗物件の違い
まず、テナント物件と店舗物件の違いについて知っておきましょう。
テナント物件と店舗は似て非なる言葉で、以下のような違いがあります。
- テナント物件:物件を借りて事業を行う場合にのみ使用
- 店舗物件:商品やサービスを販売・提供する場所を指す
例えば、テナント物件はビルやショッピングモールの一画。店舗は自己所有または賃借の土地・建物で営業する場所全般です。
重なる部分もありますが、本質的な意味は異なるのです。
また、テナント物件という言葉には「店舗物件」や「貸事務所」など、複数の用途に対する物件が含まれています。
そのため仮にインターネットで店舗物件を探している方であれば「テナント物件」として探すよりも「店舗物件」として探した方が、物件を絞りやすくなり、情報収集しやすくなります。
※貸事務所や賃貸オフィスをお探しの方はこちから
優良なテナント物件を探すのは難しい
優良なテナント物件を見つけるのは、時間がかかることがあり、理想どおりの物件が見つからないと頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。
優良なテナント物件が見つかりにくい理由は、インターネットに情報を掲載する前に紹介を介して契約が決まってしまうケースが多いからです。
例えば、管理会社から顧客や知り合いに、不動産会社から顧客に。といったように。
そのため、インターネットなどの「一般公開情報だけで優良なテナント物件を見つけるのは難しい」というのが実情です。
優良テナント物件の探し方5選(不動産会社が推奨)
優良テナント物件を探し出すための方法を解説します。一般的には、テナント物件を探す方法として、以下が紹介されているケースが多い傾向にあります。
- インターネットで探す
- 希望エリアの不動産会社に相談する
- 不動産やエリアに強い知人に相談する
- 自治体や商工会議所に相談する
- 現地で空き物件がないか確認する
確かに上記の方法も間違いではありません。しかし、優良なテナント物件はなかなか見つからないケースは少なくありません。
以下で探し方や注意点を解説しますので、参考にしてください。
関係性を築いた不動産会社や管理会社に紹介してもらう
優良テナント物件を見つけるために、不動産会社や管理会社との良好な関係を築いておきましょう。優良物件ほど不動産会社の「既存の繋がり」内で取引されることが多いからです。
そのため良い物件情報が入ったときに、出店エリアの不動産会社から真っ先に声をかけてもらえるように「関係性」と「応援される」ことが大事です。
例えば、弊社「株式会社ダク・エンタープライズ」のスタッフが、優先的に物件情報をお伝えしてきた方は下記のような特徴を持っています。
- 月1~2回など「物件相談」や「情報収集」で訪問してくる
- 定期訪問により顔を覚えられやすく、関係性も深まる
- 短時間のコミニュケーション(無駄に時間を奪わない)
- 応援したくなる人柄
- 事業への想い・真剣さが伝わり、協力したくなる など
私達不動産会社の立場で考えると、コミニュケーションが重なるほど、相手を知ることができ人柄や真剣さに触れるほど、心が動かされ、良い物件が入ったときに「◯◯さんに合うんじゃないかな?どう思うかな?」と頭に浮かぶようになるのです。
このような関係性を複数の業者と深めるのもオススメです。
穴場のテナント物件を探す
競合の少ない穴場を探す方法も効果的です。人気の立地や条件の良いテナント物件は競争が激しく、獲得が困難です。
そのため、自身の業種や規模感を考慮し、競合しにくい広さや立地のテナント物件を探します。
例えば以下のようにです。
- 大型店舗が多い地域で小規模店舗を探す
- 小規模店舗が多い地域で中規模店舗を探す など
また、業種によっては、少し外れた場所や、異なる業種が集まる地域に目を向けることも有効です。
穴場を探すという意味であれば、DX化の進んでいない不動産仲介会社を探し、インターネットに公開されていないテナント物件を紹介してもらう方法も一つの手です。
実際に歩いて探す
実際に現地を歩いてテナント物件を探す方法も行っておきましょう。インターネットに掲載されていないテナント物件や、今後募集予定のテナント物件を発見できる可能性があります。
「テナント募集」の看板を探したり、長期間営業していない店舗にも注目したり、近隣住民や地元不動産会社に情報を聞くのも有効です。同時に、ターゲット層の動向や競合店舗の状況なども感じ取れます。
実際に足を運んで探すことで、ネット情報だけでは得られない優良物件を見つける可能性が高まります。
希望条件の優先順位をつけたうえで探す
優良なテナント物件を効果的に見つけるために、条件に優先順位をつけておきましょう。全ての条件を満たすテナント物件は高額で見つかりにくい一方で、柔軟な姿勢が新たな物件と出会わせてくれるかもしれません。
具体的には、譲れない条件と妥協できる条件を明確にします。例えば、立地条件を優先するのか?コストを抑える点を優先するのか?などです。
希望条件に優先順位をつけ、柔軟な姿勢で物件を探すことで、理想に近い優良テナント物件を見つけられる可能性が高まります。
必ず内見をする
優良テナント物件を選ぶ際は、必ず内見を行いましょう。
実際の状況を正確に把握できないまま契約してしまうと、次のようなトラブルが発生する恐れがあります。
- イメージしていた雰囲気と異なる
- オフィス家具のサイズが合わない
これらのトラブルを避けるために、内見では、事前に確認事項をリストアップし、筆記用具、メジャーなどを持参します。重要な情報をメモしたり、設置予定の家具や備品のサイズを事前に計測したりして、より具体的なイメージを掴みましょう。
テナント物件探しに必要な準備
テナント物件探しをする前に、次の準備を整えておきましょう。
- 資金計画・事業計画の策定
- 希望条件の洗い出し
- 市場調査・コンセプト設計(店舗の場合)
資金計画・事業計画の策定
テナント物件を探す前に、詳細な資金計画と事業計画を立てておきます。テナント物件の取引は居住用物件より大きな金額になり、会社の決済や銀行融資にも関わるためです。
一般的には月商の10%が理想的な家賃とされているため、売上予測を立てて適切な予算を設定します。資金計画は数年先を見据えて設計し、事業計画には根拠ある数字を盛り込みます。
また、第三者に客観的な視点でチェックしてもらうことで、計画の精度を高められます。
希望条件の洗い出し
テナント物件を探す際は、事前に希望条件を明確に洗い出しておきましょう。条件が具体的であるほど、適切なテナント物件を見つけやすくなるためです。
明確にすべき主な条件には、立地、物件の種類、広さ、賃料の予算、駐車場の有無などがあります。
- 駅から徒歩5分以内
- 1階の路面店
- 50平米以上
- 月額賃料30万円以下
- 駐車場2台分必要
上記のように、できるだけ具体的に条件を設定します。これにより、効率的に物件を絞り込めます。
市場調査・コンセプト設計(店舗の場合)
店舗のテナント物件を探す場合は、コンセプト設計と市場調査を行っておきましょう。
具体的には、まず店舗のコンセプトを決め、ターゲット層を特定します。例えば「ビジネスパーソン向けカフェ」ならオフィス街が候補地になります。次に、競合店の状況などを調査し、出店エリアを絞り込みます。
綿密なコンセプト設計と市場調査を行うことで、適切なテナント物件選びができます。
まとめ
テナント物件の探し方について解説しました。優良なテナント物件は、インターネットの情報だけでは見つかりません。
不動産会社との関係構築や、実際にその街を歩くなどの工夫が必要です。今回の記事を参考にしながら、理想的なテナント物件を見つけてください。